ビーコロン水(電解次亜水)について

電解水について

「ビーコロン水(電解次亜水)」とは?

薄い塩水を電気分解して作られる次亜塩素酸ナトリウムを主成分とする弱アルカリ性で低濃度の殺菌性電解水です。一般的には「電解次亜水」と呼ばれていますが、当社では「バクテリア(Bacteria)」が「コロン(CROON)」と死ぬということから「ビーコロン(B.CROON)」という名称を付けています。原料は「水」と「塩」なので、安価かつ、安全に作ることができます。
また、ビーコロン水は、食品添加物(殺菌料)に認められていますので食材や食品の殺菌洗浄を始め、厨房全体の衛生管理に安心して使用できます。

ビーコロン水の「生成原理」

ビーコロン水の「生成原理」

ビーコロン水は、陽極と陰極を仕切る隔膜がない一室型電解槽(無隔膜電解槽とも呼ばれています。)で作られます。塩水を電気分解した後、使用に適した濃度に水道水で希釈するとpH7.5 以上の弱アルカリ性の電解水が生成します。この電解水の主成分は次亜塩素酸ナトリウムで、酸性電解水に比べて殺菌活性は低くなりますが、酸性電解水より高い有効塩素濃度(30~200ppm 程度)で使用されるため高い殺菌力を示します。

特長・メリット・効果

食中毒原因菌に対して優れた殺菌効果!
「食品添加物(殺菌料)」に認められており、食材や食品の殺菌洗浄を始め、調理器具の除菌、厨房全体の衛生管理に安心してお使いいただけます。
希釈の手間や濃度調整が不要!
使用濃度で連続生成するので、面倒で時間のかかる希釈作業やわずらわしい濃度調整はいりません。
流水使用による作業効率アップと水道代の削減!
低濃度&流水(掛け流し)使用が基本なので、殺菌やすすぎ時間が短く、作業効率のアップと水道代の削減が可能になります。
人や環境にやさしい!
低濃度なので塩素臭が少なく、使用後は分解も早いので安全性、環境性に優れています。
また、厨房の嫌な臭いを和らげる効果もあります。
食材をいためない
低濃度&弱アルカリ性。しかも殺菌やすすぎの時間が短いので食材をいためる心配がほとんどありません。
低ランニングコスト。原料は「水」と「塩」のみ!
1リットルあたり0.2円~0.3円です。特別な添加剤などはいりませんのでランニングコストが低く抑えられ、大量使用にも適しています。
(※算出基準 水道水:200円/㎥、電気料金:20円/kwh、塩代:500円/5kg)
二次汚染防止に威力を発揮!
蛇口をひねるだけで簡単にビーコロン水が生成します。水道水感覚で使用できるのでコマメに殺菌でき、二次汚染防止につながります。

使用方法・用途

ビーコロン水は流水使用(掛け流し)が基本です。

食中毒対策と厨房の衛生管理

A)野菜や魚介類などの食材・食品の殺菌洗浄 B) 食器・調理器具の除菌洗浄
C) ふきん・おしぼり・タオルの除菌洗浄 D) 床・壁・テーブルの除菌洗浄
※100~200ppmのビーコロン水は厚生労働省通知「大量調理施設衛生管理マニュアル」に準じた使用ができます。

  • 食材・食品の殺菌
    食材・食品の殺菌洗浄
  • 調理器具類の殺菌洗浄
    調理器具類の除菌洗浄
  • ふきん・おしぼりの除菌洗浄
    ふきん・おしぼりの除菌洗浄
  • 床・壁・テーブル等の除菌
    床・壁・テーブル等の除菌

感染症対策と施設内の衛生管理

A) ドアノブ、手すり、便座等の除菌 B) 食器などの漬け置き除菌

  • ドアノブ・手すり・便座等の除菌
    ドアノブ・手すり・便座等の除菌
  • 食器などの漬け置き除菌
    食器などの漬け置き除菌

< ビーコロン水を感染症対策として使用する場合 >

国のガイドライン等で有効とされる次亜塩素酸ナトリウムの使用基準(消毒対象や濃度等)に則してご使用ください。

食を中心とした様々な現場で活躍

◎=最適 ○=適 保育園
幼稚園
介護施設 惣菜弁当 飲食店 社員食堂 病院 学校給食 食品工場
CL-S60  
CL-S100
MS1000システム          
CL-MS1000システム(特注)          

殺菌効果

ビーコロン水の殺菌効力試験

「大腸菌87万個が30秒の作用で検出限界以下!」
数値は1mlあたりの生菌数を示す。(<10:検出限界以下)試験依頼先:(財)食品薬品安全センター秦野研究所)

試験菌 処理前菌数 処理後菌数(30秒)
黄色ブドウ球菌 3.2×106 <10
大腸菌 8.7×105 <10
サルモネラ菌 2.4×106 <10
腸炎ビブリオ菌 6.7×105 <10

※pH7.67、有効塩素濃度:25ppm

キャベツの殺菌洗浄効果(社内試験)

「ビーコロン水50ppmで1分、5分流水で洗浄殺菌」と
「次亜塩素酸ナトリウム溶液100ppm10分、200ppm5分に浸漬殺菌」は同等の殺菌効果!

試験水 pH 有効塩素濃度(ppm) 洗浄時間(分) 一般生菌数(個/g) 大腸菌群数(個/g)
洗浄前   3.4×105 2.3×102
ビーコロン水 7.85 53 1 3.1×103 <10
7.85 53 5 1.6×103 <10
次亜塩素酸
ナトリウム溶液
8.24 101 10 5.6×103 <10
8.61 196 5 4.9×103 <10

水道水で汚れを落とした後、各試験水で洗浄した。
ビーコロン水:試験水を貯めたボールにキャベツを入れ、オーバーフローしながら洗浄殺菌
次亜塩素酸ナトリウム溶液:試験水を貯めたボールにキャベツを入れ、浸漬殺菌(大量調理施設衛生管理マニュアル記載の条件に基づく、100ppm10分、または200ppm5分)
※注意:殺菌効果試験の結果は一例であり、保証するものではありません。

「ふきん」の除菌洗浄効果(フードスタンプによる確認)

小売店(食肉)で使用している「ふきん」をビーコロン水で1分間洗浄した結果です。

ビーコロン水の殺菌効力試験

試験菌について

黄色ブドウ球菌
すり傷やおでき、ニキビなどの化膿した部分ばかりでなく、健康な人の鼻咽喉や皮膚にも良く見られ、手指を介して汚染します。食中毒の主な原因食品は穀物とその加工品です。
大腸菌
大腸菌は人間や動物の腸の中に住み、通常は悪さをしませんが、中には病原性を持つ菌があり、これらを病原性大腸菌といいます。糞便で汚染された食品が原因となりますが、飲料水によるものでは大規模な食中毒につながる場合が多いようです。
病原性大腸菌の中でもO-157が最も感染力、毒性が強く、通常の食中毒菌の多くは、10万~100万個以上が体内に入らないと感染しませんが、O-157は100個足らずで感染します。
食中毒の主な原因食品は肉類とその加工品、複合調理食品、野菜とその加工品です。
サルモネラ菌
動物の腸などに住み、糞便を介して肉や卵を汚染します。ハエやゴキブリが汚染の媒体になります。食中毒の主な原因食品は卵・肉とその加工品、複合調理食品、野菜とその加工品です。
腸炎ビブリオ
海の中に住み、夏など海水温度が高くなると沿岸海域で急速に増え、近海でとれる魚介類から検出されます。食中毒の主な原因食品は魚介類、複合調理食品です。
菌数の表記について
菌数 10の指数で表記
10 =101
100 =102
1000 =103
検体1mlあたりの菌数を10の指数で表記しています。 例えば、キャベツの殺菌洗浄効果では、洗浄前340,000(3.4×105)個/gあった菌数が、ビーコロン水で1分間洗浄することにより3,100(3.1×103)個/gになったことを表しています。
検出限界について
殺菌効力試験では試験溶液を10倍に希釈して、試験希釈液を作成します。その試験希釈液を培地に1ml塗って培養した結果、コロニーが1個検出されれば、元の試験溶液に換算した時に、10個存在したことになります。コロニーが0個でも、試験溶液に換算した場合、存在しないことにはならないので、「<10」(10未満)と表記しております。

「ビーコロン水」と「次亜塩素酸ナトリウム(市販品)」の比較

使用方法の比較

比較項目 ビーコロン水 次亜塩素酸ナトリウム 解説
希釈・濃度調整 不要 必要 ビーコロン水は使用濃度で連続生成するので希釈作業や濃度調整の負担がありません。
殺菌処理方法 流水(掛け流し) 浸漬 ビーコロン水は流水で使用するので塩素濃度の低下が少なく、低濃度でも短時間処理が可能となります(作業効率のアップ)。また、低濃度・短時間処理により、塩素臭が残りにくく、食材への影響が少ないというメリットがあります。
使用濃度 50ppm 100ppm・200ppm
処理時間 1~3分 10分・5分
すすぎ時間 1~3分 10分以上 すすぎ時間が短いと作業時間の短縮と水道代の削減につながります。
二次汚染防止 都度除菌 一括除菌 食中毒の約7割は二次汚染が原因。ビーコロン水は蛇口をひねればすぐに使えるので調理器具をこまめに除菌することができ二次汚染防止にも威力を発揮します。

※電解水の種類によって使用濃度、処理時間、すすぎ時間が異なります。上記は当社が規定したビーコロン水の使用に関する指標です。
※100ppm、200ppmのビーコロン水は大量調理施設衛生管理マニュアルに準じた使い方もできます。但し、希釈・濃度調整は不要です。

殺菌工程の比較

ビーコロン水による殺菌工程の特長は「殺菌時間、すすぎ時間」が短いことです。「次亜塩素酸ナトリウム」を使った従来の殺菌工程に比べ作業時間が短く、使用水量も少なくなります。結果、食材をいためる心配がほとんどありません。

殺菌工程の比較

塩素残留性の比較

ビーコロン水は、流水で使用するので低濃度、短時間処理が可能になります。塩素臭も残りにくいため、すすぎも短時間で済みます。
これに対し、次亜塩素酸ナトリウムは高濃度、浸漬殺菌(5~10分)のため、塩素の残留性が高く、臭いが残りやすくなります。そのため、すすぎ時間が長くなり、使用水量も多くなります。

塩素残留性の比較